電車特急ひたち

常磐線を代表する特急列車といえば「ひたち」であるが今回は電車として運転したものを紹介する。
1972年10月、これまで臨時列車として運転していた「485系

(ボンネット車)

(非貫通先頭車)
が定期列車としてデビュー、東京駅〜上野駅水戸駅〜平駅(現在のいわき駅)〜原ノ町駅〜仙台駅へと運転された。1973年4月、上り列車1本のみ行っていた東京駅乗り入れは中止となったが485系ひたちはデビューから5往復→6→8→11往復へとなり、たった6年で倍増した。
1985年3月、急行ときわが特急ひたちに吸収、翌年11月に26往復の大所帯となった。
1989年3月に「651系

がデビュー、塗装はミルキーホワイトの車体に前面にサンドグレーを配し、車体の腰部にオリーブグリーンの帯を巻いている。
スーパーひたちとして7往復運転されるが翌年に15往復に倍増し、スーパーひたちが仙台駅まで運転されるようになったのに引き換えに485系の平駅から北への運用とグリーン車が消滅、上野駅勝田駅間で485系の7+7の14両編成が見られるようになった。
1992年、485系の塗装が国鉄色から濃淡のグレーの車体に腰部に黄緑色の帯を巻き、非貫通先頭車にはヘッドマーク周りが黄緑色になった「ひたち色」

(ボンネット車)

(非貫通先頭車)
へと変更された。
1997年10月、「E653系

(先に出た4色)

(後に出たオレンジ色)
がデビュー、フレッシュひたちとして運転している。1998年までに7両基本編成と4両付属編成が出揃ったがアルミニウムの車体に上部にシルバーと下部に5つの異なる色が使われている。
偕楽園好文亭をモチーフとしたスカーレットブロッサムと呼ばれる赤ピンク色の塗装、塩屋崎灯台と太平洋をモチーフとしたブルーオーシャンと呼ばれる濃い青色の塗装、国営ひたち海浜公園水仙をモチーフとしたイエロージョンキルと呼ばれる濃い黄色の塗装、霞ヶ浦と帆曳舟をモチーフとしたグリーンレイクと呼ばれるエメラルドグリーンの塗装、袋田の滝と紅葉をモチーフとしたオレンジパーシモンと呼ばれる黒がかったオレンジ色の塗装から構成されている。
651系スーパーひたち、E653系フレッシュひたち485系ひたちと3列車運転していた時期があったがE653系の増備によって1998年12月に485系ひたちが引退、スーパーひたちとフレッシュひたちの2系統となったため、ひたちの名称は消滅した。
スーパーひたちとフレッシュひたちは幾度の停車駅変更などもあったが順風満帆であったが「2011・3・11」に発生した東日本大震災の影響で大きく運転が変更となった。
いわき駅〜仙台駅間のスーパーひたちが運休となって翌年のダイヤ改正で廃止されて事実上スーパーひたちは上野駅いわき駅間となってしまった。両列車とも数ヶ月間運休、震災特別ダイヤによる運転を行い、上野駅いわき駅間で通常ダイヤの運転に戻った。
そして、2012年3月に「E657系

がデビュー、スーパーひたちの新型車両となった。
E657系の塗装は赤みがかった白の車体に窓周りが黒で窓下に赤ピンク色の帯で車体全体で「紅梅・白梅」のイメージとなっている。
先頭部は流線型となっており、10両固定編成となった。これはスーパーひたちが上野駅いわき駅間までの運転となったためである。
E657系の増備が進み651系が置きかえとなり、今年度内には完了する予定である。E653系新潟車両センターへ貸し出された経緯があるが現在のところ、フレッシュひたちとして引き続き使われる予定だそうだ。
上野駅〜仙台駅間の常磐線回りの特急がなくてさみしいれす…。